【読書感想】新井潤美『〈英国紳士〉の生態学 ことばから暮らしまで』
〈英国紳士〉の生態学 ことばから暮らしまで 新井潤美 出版社:講談社(講談社学術文庫) 発売日:2020/01/14 英国紳士の本音と建前 「英国紳士」といえば、日本人の頭の中にはステレオタイプ的な姿があるかもしれない。だがその実際、同じ英国紳士でも上下、その上下の中にもさらに細かい隔たりがある。本書はそんな英国紳士の中でも「中の下」に属する"lower-middle-class"、社会経済の中央の低い部分を占める階級の人々がどのような歴史的背景の中で生まれ、どのような境遇におかれているのかに迫っ ...
【読書感想】みやぞん『いろいろやりましたが、全力だすと壊れます。』
いろいろやりましたが、全力だすと壊れます。 created by Rinker Kindle Amazon 楽天市場 いろいろやりましたが、全力だすと壊れます。 みやぞん 出版社:双葉社 発売日:2025/02/19 『いろいろやりましたが、全力だすと壊れます。』 Kindle版 等身大で生きる大切さ 芸人・みやぞん氏による人生相談本。仕事に男女関係、家庭問題など、誰しもぶつかるであろうさまざまな人生の壁に対し、やさしさのこもった回答が並ぶ。タイトルは本書の内容をギュッと圧縮したものそのもの ...
【読書感想】高橋幸宏『犬の生活/ヒトデの休日』
犬の生活/ヒトデの休日 (河出文庫 た 55-1) created by Rinker 河出書房新社 Amazon 楽天市場 犬の生活/ヒトデの休日 高橋幸宏 出版社:河出書房新社(河出文庫) 発売日:2024/07/08 高橋ユキヒロという生き方 著者・高橋幸宏さん(以下、幸宏さん)といえば、サディスティック・ミカ・バンドやYMOのドラマーとして、またファッションデザイナーとしても活躍されたことはあまりにも有名だ。本書は、80年代~90年代初頭にかけて刊行された幸宏さんの名エッセイ2冊の合 ...
【読書感想】小林昌平『その悩み、哲学者がすでに答えを出しています』
その悩み、哲学者がすでに答えを出しています 小林昌平 出版社:文響社 2018/04/27 哲学的思考という一見すると難解極まりない代物が、実は自分たちの身近な生活に直結しうるものだとわかる哲学入門書 「自分を他人と比べて落ちこんでしまう」「嫌いな上司がいる」「死ぬのが怖い」……。 現代人が抱えるさまざまな問題や悩み事を切り口に、古今東西の哲学者・宗教家の思想をたどる哲学の入門書。 本来なら多くの人に毛嫌いされそうな小難しい内容を簡潔にわかりやすくまとめてくれている。 冒頭で著者は、古 ...
【読書感想】『ドラゴン学総覧 NEW EDITION』
ドラゴン学総覧 NEW EDITION ドゥガルド・A・スティール 編 / こどもくらぶ 訳 出版社:今人社 発売日:2014/07/01 ドラゴン、雄々しくも謎多きその神秘 2000年代に相次いで翻訳された『ドラゴン学』『ドラゴン学入門』。さまざまなギミックを駆使した絵本風の体裁で、子どもから大人まで楽しめる可能性を秘めていた。本書はその集大成版である。 前二冊に比して文章が多めなので本気度の違いが感じられるが、一般書に比べればまだまだ図解もイラストも豊富で親しみやすさがある。 一連の書籍 ...
【読書感想】ダートネル『この世界が消えたあとの科学文明のつくりかた』
この世界が消えたあとの科学文明のつくりかた L・ダートネル 著 / 東郷えりか 訳 出版社:河出書房新社(河出文庫) 発売日:2018/09/06 もし明日、この世がリセットされたなら 『Dr.stone』の元ネタというか参考文献としても有名な世界的ベストセラー。この世界が大破局を迎え、これまで築き上げてきた文明が崩壊した後、いかに生活基盤を整え現代社会同様のシステムを構築するか、基礎的な科学知識をベースに詳細に綴られている。『Dr.stone』をきっかけに手に取った読者も多いだろう。 本書を読む ...
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『バガヴァッドギーター』原典訳してみた!その2(Ⅰ・12~19)
2回目は第1章12~19節をば。 記事一覧はコチラ→『バガヴァッドギーター』原典訳してみた!(第1章~第2章11節まで) テキスト ①tasya saṃjanayanharṣaṃ kuruvṛddhaḥ pitāmahāḥ / siṃhanādaṃ vinadyoccaiḥ śańkhaṃ dadhmau pratāpavān // 12 // ②tataḥ śankhaśca bheryaśca paṇavānakagomukhāḥ / sahasaivābhyahanyanta ...
【ヒンドゥー教の聖典】『バガヴァッドギーター』原典訳してみた!~前説~
目次 まえがきと若干の解説 『バガヴァッドギーター』テキスト 参考文献 【本編】 ・『バガヴァッドギーター』原典訳してみた!その1(Ⅰ・1~11) ・『バガヴァッドギーター』原典訳してみた!その2(Ⅰ・12~19) ・『バガヴァッドギーター』原典訳してみた!その3(Ⅰ・20~30) ・『バガヴァッドギーター』原典訳してみた!その4(Ⅰ・31~39) ・『バガヴァッドギーター』原典訳してみた!その5(Ⅰ・40~47) ・『バガヴァッドギーター』原典訳してみた!そ ...
インド二大叙事詩とヒンドゥー教の聖典について
【改訂記録】 ・2021/02/24 「あらすじ」欄に各巻・章のタイトル追記。 前説 インドの二大叙事詩『マハーバーラタ(Mahābhāratam)』と『ラーマーヤナ(Rāmāyana)』、そしてヒンドゥー教における最高の聖典と称される『バガヴァット・ギーター(Śrīmadbhagavad gītā)』について、その概要をまとめてみました(個人的な復習の意味も含め)。 かなりザックリとしたまとめになっていますが、本記事はちょっと実験したい部分もあって、今後も随時改訂したりしていきたいと思います。 ...
『バガヴァッドギーター』原典訳してみた!その6(Ⅱ・1~11)
6回目は第2章1~11節 記事一覧はコチラ→『バガヴァッドギーター』原典訳してみた!(第1章~第2章11節まで) テキスト ①sañjaya uvāca / taṃ tathā kṛpayāviṣṭam aśrupūrṇākulekṣaṇam / viṣīdantam idaṃ vākyam uvāca madhusūdanaḥ // 1 // ②śrībhagavān uvāca / kutastvā kaśmalam idaṃ viṣame samupasthit ...
『般若心経』をサンスクリット原典で読む!
多分日本で一番有名な仏教経典である『般若心経』は、正式には『般若波羅蜜多心経』と呼ばれ、今から1600年以前、サンスクリット語で書かれた『Prajñāpāramitā-hṛdaya-sūtram』を漢訳したものだ。 そもそも『般若心経』は、仏になるために菩薩が行う修行・知恵(般若波羅蜜・般若波羅蜜多)を説く『般若経』という経典群の中のひとつで、大乗仏教の根本思想である"空"の思想を簡潔にまとめている。そのため、漢訳されたものもその短い文言の中で大乗仏教の根幹が説かれているとされ、多くの宗派で今なお用い ...
【ゆる解説】『「バガヴァッドギーター」原典訳してみた』補遺
『マハーバーラタ』におけるクルクシェートラの戦いを描いた18世紀の写本(A Tribute to Hinduismより) 目次 ・人名用語解説 ・超要約「バガヴァッドギーター」 ・「ギーター」こぼれ話し 参考文献 ※本編はコチラから! Amazon いちばんていねいでいちばん易しいインド哲学 超入門『バガヴァッド・ギーター』 人名用語解説(第1章~第2章11節に限る) ・アシュヴァッターマン:ドローナの長男。カウラヴァ軍の勇士。 ・アナンタヴィジャヤ:ユ ...
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後鳥羽院『遠島御百首』私見その3~秋 ニ十首~
・その1~春 二十首~ ・その2~夏 十五首~ ・その3~秋 二十首~ ・その4~冬 十五首~ ・その5~雑 三十首(上)~ ・その6~雑 三十首(下)~ 秋ニ十首 目次 三十六、かたしきの 三十七、よのつねの 三十八、秋されば 三十九、おもひやれ 四十、咲かゝる 四十一、ふるさとを 四十二、いかにせむ 四十三、なきまさる 四十四、いたづらに 四十五、おもひやれ 四十六、ふるさとの 四十七、野をそむる 四十八、あはれなる 四十九、はれよかし 五十、岡の ...
【ご冗談でしょ定家さん!?】『明月記』講読その2~治承四五年記②(治承四年六月~十二月)~
今回は前回に引き続き、治承四五年記のうち治承四年六月~十二月を読んでいこうと思います。 目次 【凡例】 治承四年(一一八〇)<定家十九歳・従五位上侍従> ・遷都、決定!!(六月一日条) ・藤原定家という人(七月十五日、九月十五日、十月二十二日条) ・俊成一家でパンデミック(七月十七日~二十五日条) ・平清盛、激怒!(十一月七日条) ・姉、健御前のこと(十一月八日条) ・帝、福原より還る(十一月二十五・二十六日条) ・定家卿、叱られる(十二月二十四日条) 参考文献 【 ...
藤原定家『明月記』にみる後鳥羽院の姿 その7 承久元年~嘉禎元年・その後(第2・3巻)
後鳥羽院像に迫るための資料 (甚之助蔵 『大日本史料』第4輯、東京大学史料編纂所、昭和43年) ・【運命の四の宮】藤原定家『明月記』にみる後鳥羽院の姿 序奏 ・その1 治承4年~建仁元年(第1巻) ・その2 建仁2年~元久元年(第1巻) ・その3 元久2年~建永元年(第1巻) ・その4 承元元年~承元2年(第2巻) ・その5 建暦元年~建暦2年(第2巻) ・その6 建保元年~建保6年(第2巻) ・その7 承久元年~嘉禎元年・その後(第2・3巻) 目次 ●藤原定家 ...
藤原定家『明月記』にみる後鳥羽院の姿 その4(承元元年~承元2年)
後鳥羽院の姿を記録する主な公家日記2 (甚之助蔵 藤原家実『猪隈関白記』岩波書店、昭和62年第2刷) ・【運命の四の宮】藤原定家『明月記』にみる後鳥羽院の姿 序奏 ・その1 治承4年~建仁元年(第1巻) ・その2 建仁2年~元久元年(第1巻) ・その3 元久2年~建永元年(第1巻) ・その4 承元元年~承元2年(第2巻) ・その5 建暦元年~建暦2年(第2巻) ・その6 建保元年~建保6年(第2巻) ・その7 承久元年~嘉禎元年・その後(第2・3巻) 目次 ●藤 ...
後鳥羽院『遠島御百首』私見その1~春 ニ十首~
・その1~春 二十首~ ・その2~夏 十五首~ ・その3~秋 二十首~ ・その4~冬 十五首~ ・その5~雑 三十首(上)~ ・その6~雑 三十首(下)~ はじめに・・・ 私を後鳥羽院がらみの研究(?)に誘った例のママは、最近は以前にもまして悠々自適の生活をしているらしい。なんでも「野垂れ死にが理想の死に方」なのだそうで、いまだ某ウイルスの話題に事欠かない昨今ながら、全国各地を転々と飛び回っているらしい。 そんなママから最初に後鳥羽院の話しをもらった時、見せられたノートがあった ...
【ご冗談でしょ定家さん!?】『明月記』講読その3~治承四五年記③(治承五・養和元年)~
引き続き、治承四五年記のうち治承五年について読んでいこうと思います。 目次 【凡例】 治承五・養和元年(1181)<定家20歳・従五位上侍従> ・式子内親王との邂逅(正月3日、九月二十七日条) ・高倉院、崩御(正月十四・二十日、閏二月三日条) ・平清盛、薨ず(閏二月四・五日条) ・姉の死(閏二月六・十二・二十四日、三月九日条) 参考文献 【凡例】 ・本文、訓読、意訳、注釈とコメントの順で記した。 ・底本には冷泉家時雨亭文庫叢書『翻刻 明月記』(全三巻)を用い ...
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銀座の老舗バー『ルパン』で呑む
日本屈指の繁華街、東京・銀座。 和光の時計台は海外の旅行者からも人気のスポットですが、そこからほど近いところにあるのが老舗バー『ルパン』。 創業は昭和3(1928)年。開店時には当時近くにあった文藝春秋社の面々からの支援があり、以来文壇バーとして知られています。 注:本記事にはお酒にまつわる記述がありますが、飲酒を勧めるものではありません。 また、未成年の飲酒は法律で禁止されています。 成人であっても節度とマナーを守って過度な飲酒は控えましょう。 飲酒運転は絶対やめましょう。 猪 ...
【探訪】上野『大統領』私的呑みかた論w
Amazon 上野アンダーグラウンド ※この記事は飲酒を薦めるものではありません。 未成年の飲酒は法律で禁じられています。 また飲酒運転は絶対にやめましょう。 お酒は程よく気持ちよく! 数年前、「遊んで学ぶお父さん」のUronpoiさんを誘って以来、氏をどっぷりハマらせてしまった感があって若干の責任を感じていたりするのですが、よくよく考えたら自分でレポを書いたことがないなと思い、ホント今更ながらの「大統領」レポ。 レポートと言っても、普段どんな風に大統領で呑んでい ...
【今日もご安全に】ドラレコ買ったからつけてみた!
北海道はすっかり冬景色となりましたが、さて、だいぶん前から新しいドラレコをつけようつけようと思っていてなかなかできなかったのを、先日やっと取り付けましたという報告がてら、今回購入したドラレコのレビューなんぞ書こうかという次第。 今回購入したのはこちらのドラレコ。 Amazon Tapewo【最新版】 4.3インチタミラー型ドライブレコーダー 前後カメラ ミラータイプでバックカメラ付き、画質はフルHD1080P。 内容物はこんな感じ。 ・本体 ・バックカメラ ・ ...
【溢れ出る昭和感】新宿の老舗食堂・長野屋で定食を食べる。
さて昨年末に上京していた折、久々に行ってみたのでサクッとレポートです。都内住のころ新宿界隈で用事があるとき、食事時なり小腹が空いたときなどにちょいちょい食べにきていたお店。 あのころangle 街と地図の大特集1979新宿・池袋・吉祥寺・中央線沿線編 Kindle版 風景は記憶の順にできていく 新宿駅東南口を出てすぐ。様々な飲食店がひしめく新宿の街のなかでひときわ異彩を放っているのがここ「長野屋」。 この建物に見覚えのある方も多いはず。 こちらの長野屋さんはその外観からもわ ...
夏目漱石『こころ』の散歩道
「日本で一番売れている」本(2016年時点) cf,漱石没後100年、人気衰えず 書店で文庫フェア 夏目漱石『こころ』(新潮文庫版) 夏目漱石後期三部作の一つ『こころ』。 その中でも第三章にあたる「下 先生と遺書」は今でも高校の教科書に掲載されている。 あらすじに関しては……長くなるので以下のサイトに譲ります。 cf,夏目漱石「こころ」のあらすじを紹介 さて、主人公の『私』が鎌倉で出会った『先生』は、学生時代に現在の文京区小石川にある伝通院裏で下宿していたのですが、物語のキーパーソンで ...
オッサンだから今話題の『DEOCO』使ってみましたレポw
※個人的な感想です。効果には個人差があります(多分)。 どうも、基本的に口と腋と足が臭く“哀しい臭い”と書いて男の『哀臭(あいしゅう)』を漂わせている甚之助です。見事にオッサンです。 さて、昨今巷のオッサンたちの間では ●リアル君の名は。おっさんが女の子の匂いを買ってきて身につけたら、たまらない背徳感を味わえた (わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる) ●デオコで女の子の匂いを感じるためには女の子との思い出が必要という問題 (本しゃぶり) これらの記事を皮 ...
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